【行政書士が徹底解説 #002】電子契約導入による業務効率アップとは

前回は電子契約の導入におけるメリット・デメリットについてお伝えしましたが、今回はメリットの1つである「業務効率アップ」について取り上げてみました。

業務効率化に繋がる主な3つのポイントとしては、

  • 契約書の締結
  • 契約書の保管
  • 契約書の検索

といったことが挙げられます。

さっそく見ていきましょう。

契約の締結

書面で契約を締結しようとすると、正本・副本の準備、法務担当への確認・調印作業や会社によっては契約書を袋とじするなど、それなりの時間と人的コストがかかってしまいますよね。

その反面、電子契約ではインターネット上で契約書のやり取りが完了してしまいます。

インターネット上で完結することから、書類の作成・発送にかかる時間やコストを大幅に削減することができるだけでなく、契約作業自体を簡略化することができます。

手続自体が簡単になることにより、お客様にとっても注文を依頼するまでの心理的な敷居が低くなるでしょう。

また、紙の契約書のように事務所へ出向かずとも、オンライン環境さえあれば契約作業ができてしまう点も電子契約における大きなメリットといえます。

契約書の保管

紙の契約書の場合にはきちんと施錠されたロッカーや金庫で保管・管理をする必要がありますが、電子契約においては保管場所をわざわざ設ける必要がありません。

契約書は税法上7年間保管しなければならないこともあり、紙の契約文書を保管しようとなるとかなりのスペースが必要になってしまいますよね。

その反面、電子契約においては契約書はすべてサーバーに保管されることから、実質的な保管スペースを設ける必要がありません。

サーバーによるバックアップやセキュリティを整えておけば、毀損や紛失はもちろんのこと、改ざんなど万が一のケースにも対応することができます

契約書の検索

紙の契約文書では過去の契約文書が必要になった場合、倉庫や金庫にいちいち探しに行かなければならず、かなりの時間と労力を要します。

電子契約では契約書はすべてファイルとしてサーバーに保存されていることから、簡単に目当ての契約書を見つけることができます。

また検索方法についてもファイル名だけでなく、契約日付や契約先、契約金額などで探し出すことが可能。

検索が簡単になることで、税務調査や会計監査など有事の際にも慌てることなく対応することができますね。