【行政書士が徹底解説 #005】電子契約システム導入における注意点について
さて、ここまで何回かに分けて電子契約についてお伝えしてきましたが、今回は電子契約システムを導入する前に気をつけたいポイントをまとめてみました。
さっそく見ていきましょう。
セキュリティ対策を今一度見直す
紙の契約書に比べ、紛失や劣化といったリスクは低いものの、電子契約においてはセキュリティ対策を万全にしておくことが必須といっても過言ではありません。
電子契約の場合、すべての契約書はデータファイルとしてサーバー上に保管されることから、外部から不正アクセスをはじめとしたサーバー攻撃にあってしまう危険性が少なからず存在します。
そのため、電子契約の導入を検討している場合にはセキュリティ対策も併せて講じることが大切です。
すべての契約が電子契約で行えるとは限らない
昨今、電子契約がだいぶ普及してきたとはいえ、導入している企業は全体の4割程度と決して多くはありません。
電子契約を行うためには当然ながら、双方がインターネットにアクセスできる環境が整っていることが前提となります。
そのため、ネット環境が整っていなかったり、そもそも電子契約自体に抵抗があったりする場合には従来通り書面での契約締結が必要となることに。
そのため、すべての契約が電子契約で行えるとは限らないことを頭の片隅においておくようにしてくださいね。
法令で書面契約および保存が義務付けられている契約もある
契約の中には、法令で書面での契約締結や保存が義務付けられているもの(定期借地契約や定期建物賃貸借契約など)が存在します。
電子契約を利用する前に、法的観点から可能かどうか確認するようにしましょう。
電子契約サービスもしっかり比較検討しよう
電子契約システム導入における注意点を理解しておくのはもちろんのこと、どこの電子契約システムを利用するかもしっかりと比較検討する必要があります。
複数の業者が電子契約システムを提供していますので、まずは何社かに絞った上で資料を取り寄せて相談することをおすすめします。
また、ニーズにあったシステムを見つけるためにも、あらかじめどのような機能を備えたサービスが良いのか考えを整理しておくようにしましょう。
おすすめの電子契約システムについては、別稿で詳しくまとめていますので良ければ併せてチェックしてみてください。